IFC-USP-M (IDE-SCSI 変換カード)

いまさらながらメルコの IDE-SCSI 変換カード IFC-USP-M を手に入れました。体感速度が向上したという話を聞くので、とりあえずベンチマークと動画のキャプチャーをしてみました。


環境

使った機材

CPU Pentium3 850MHz
M/B MS-6163 (440BX)
Memory 256MB (PC100 CL2)
HDD IBM Deskstar 60GXP IC35L060AVER07 (61.5GB)
OS Windows 98SE

比較する対象

メルコ IFC-USP-M (ATA/33)
オンボードIDE (ATA/33)
Promise Ultra100 (ATA/100)

結果

テスト 1

マザーボード上の IDE と、メルコの IFC-USP-M と、Promise の Ultra100 にハードディスクを順番につけていき WinBench99 (Version2.0) でベンチマークテスト。

Business Disk

Business Disk の結果です。IFC-USP-M 弱い。最新のハードディスクの転送速度についていけていない感じです。

Business Disk の結果

High-End Disk

High-End Disk の結果です。IFC-USP-M に勝ち目なし。

High-End Disk の結果


テスト 2

IFC-USP-M にハードディスクを接続しテレビ番組を録画した。キャプチャーに使った TV チューナーは常に強制的にタイムシフトをさせる NEC の SmatrVision Pro for USB。この TV チューナーは現在放送している内容をハードディスクに書き込みながら、2-3 秒前の映像をハードディスクから読み込んで再生するので、常に読み書きを行っている。意味も無くハードディスクに負荷をかける困ったハードウェア。

動画のキャプチャーをしてみました。40 分のテレビ番組です。オンボードの IDE や Ultra100 を使っていたときは頻繁にコマ落ちしていて、まともに録画できたことは数回しかありませんでした。症状としては音はまともに取れているんだけれども、映像の方がところどころコマ落ちしており、後で MPEG などに変換してみると音ズレが発生するというものです。

IFC-USP-Mで録画してみた結果、映像のコマ落ちがなくなりました!と思っていたら音が途中で何度も抜け落ちていて、ところどころで無音状態になっていました。ダメじゃん。


なんでこんなに遅いんだろうと思いつつ他のテストの結果を見てみるとなんとなく原因が分かった気がした。

ディスクへのシーケンシャルアクセス(ディスクの先頭から4GBの平均)

- IFC-USP-M OnBoard-IDE Ultra100
転送速度 12.7MB/s 25.3MB/s 36.5MB/s

オンボードのIDEにつなぐと ATA/33 なので 25.3MB/s くらいしか出ないのは納得いくとして、IFC-USP-Mの 12.7MB/sって・・・。やはり IDE-SCSI の変換をしている分遅くなってしまうのだろうか。

ディスクアクセスタイム

- IFC-USP-M OnBoard-IDE Ultra100
ディスクアクセスタイム 14.0ms 7.69ms 7.71ms

やっぱり遅い。

CPU 負荷

- IFC-USP-M OnBoard-IDE Ultra100
CPU使用率 3.06% 2.08% 2.17%

CPU使用率も高い・・・

転送速度が12MB/sくらいしか出ない、ちょっと古めのハードディスクを持っている人ならば IFC-USP-M を使うことで多少メリットがあるかもしれないが、最近の高速な IDE のディスクを使っている人にはあまり役に立たない気がした。このカードのそもそもの使い方というのが、マザーボードの制限で大容量のハードディスクを使えない人が大容量ディスクを使うということだと思うので、SCSI のディスクが使いたい人は素直に SCSI のディスクを買ったほうがいいと思った。


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